結婚相手に使える特例は、年数の条件がある?

相続の対象になるものは幅広く、その数は現在108種類あります。
このブログでは、相続を専門としている司法書士、行政書士、税理士、FP、宅建士が、自分の専門分野以外だったために、知らなかった事例を紹介していきます。

今回の相談のケースは「配偶者の税額特例」についてです。

20年以上婚姻期間がない場合は、相続の軽減が無いのでしょうか?
答えは、
【相続税申告の配偶者の税額軽減に、婚姻期間の年数要件は必要ありません】
「配偶者の相続税の軽減」とは、被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した遺産額が①1億6千万円、②配偶者の法定相続分相当額、のいずれか多い金額までは配偶者に相続税がかからないという制度です。

再婚した夫が亡くなり、相続人は妻と娘の二人。

遺産分割協議により、遺産相続8億円を妻と子が法定相続分通り4億円ずつ(2分の1)相続する事にしたのですが、相続税についてどれくらいかかるのか、相続税の軽減ができないか等を調べていました。

すると、「配偶者に対する相続税の軽減」の適用を受けるためには、相続が開始した日において相続人との婚姻期間が20年以上なければならない。
というような記事が、士業の方が書かれているブログにありました。

20年以上婚姻期間がない場合は、相続の軽減が無いのでしょうか?

答えは、
【相続税申告の配偶者の税額軽減に、婚姻期間の年数要件は必要ありません】

「配偶者の相続税の軽減」とは、被相続人の配偶者が遺産分割や遺贈により実際に取得した遺産額が①1億6千万円、②配偶者の法定相続分相当額、のいずれか多い金額までは配偶者に相続税がかからないという制度です。

この場合はどうなったのか?

配偶者である妻が相続する4億円は法定相続分なので、妻には相続税がかからず非課税になります。

「ただし」

相続税の申告期限(相続を知った日の翌日から10ヶ月以内)までに遺産分割協議がまとまらなかった場合には、税額軽減の対象にはなりません。

その場合は、相続税の申告書に「申告期限後3年以内の分割見込み書」を添付した上で、一旦申告します。
そして、申告期限までに分割されなかった財産について3年以内に分割した時は、更正の請求をすることによって税額軽減が使うことができます。

このケースで、間違いやすいことは、「配偶者へ贈与された住居を遺産分割の対象外にする」
という話や、「贈与における配偶者控除の特例」などがあり混乱してしまうのです。

贈与に関する配偶者控除の特例とは?

婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できるという特例です。

2 特例を受けるための適用要件
(1) 夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与が行われたこと
(2) 配偶者から贈与された財産が、自分が住むための国内の居住用不動産であること又は居住用不動産を取得するための金銭であること
(3) 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与により取得した国内の居住用不動産又は贈与を受けた金銭で取得した国内の居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること
(注) 配偶者控除は同じ配偶者からの贈与については一生に一度しか適用を受けることができません。(国税庁ホームページ)
手続きなどは国税庁ホームページに記載されています。

結婚相手の特例は、贈与の時は20年後、相続の時は1日後から使えるということです。

自分の専門外の相談にも対応できるのが相続手続カウンセラーです!

相続手続カウンセラー協会では、相続をきっかけに家族がスムーズに再スタートを切り、さらに家族が繁栄していって欲しいと願っています。そのためには、まずは、サポートする側がしっかりした知識を得て、ケースに応じて適切なアドバイスが出来るようになることが大切だと思っています。