必ずもめる相続の話(東洋経済新報社)

必ずもめる相続の話 (東洋経済新報社)著者:福田真弓

130万件以上の相続が発生して、家庭裁判所でもめているのはたった1万件。
割合にして0.7%です。
おそらく著者もたくさんの相続を経験してこられたと思うので、もめない相続の方が多いことは、分かっているはずです。
書籍の題名をつける際には、おそらく編集者の意見が強かったのでは(^_^;)
私も出版して初めて分かったことの1つに、出版社は本が売れるためならなんでも考えるということでした。

この書籍は、相続に興味を持ってもらい、少しでも争う相続を防ぐことができればという著者の考えから、このような題名がつけられたのだと、勝手に解釈しています。
たくさんの数字も掲載され、相談や講演の際に役立つ内容がけっこう詰まっていましたので、SC相続手続カウンセラーとしては、ぜひ一度目を通してみてください。
それでは、内容をさっそく見てみましょう。

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【目次抜粋】
●「相続」対策と「相続税対策」はまったく違う
●「相続だけ」対策 
●実家の分け方
 ●介護してくれる人にあげたい
 ●相続税の納税と連帯納付義務
 ●弁護士・税理士・・・それぞれの役割と真の目的
 ●税務調査の一日
 など

【本文一部抜粋】
相続税は、相続した「お金」で払い、自分がコツコツためた預金もはたいて「お金」で払い、将来もらえる給料を分割払いしてでも「お金」で払い、それでも足りない場合だけは「物」で払う事が出来る。

まず相続した現金に、自分が持っていた現金を足します。そこから生活費3ヶ月分と事業に必要な経費の1ヶ月分を差し引きます。その残りの現金はすべて、現金で一括払いできる金額とみなされます。
その生活費の金額は、本人が月10万円、配偶者や家族は一人当たり月4万5000円で計算する。

遺言書に「これまでに相続人全員に行った生前贈与による特別受益の持ち戻しについては、すべて免除する」と記載しておけば、生前に行った贈与を特別受益として相続分の計算に含める必要が無くなるのです。

相続税の計算上、法定相続人の数に含めることができる養子の人数は、実の子供がいる場合は1人まで、いない場合は2人まで。
ただし、再婚による連れ子を養子にする場合は、相続税の計算上は養子ではなく実の子供として扱われます。

遺言者の意思能力は、病院のカルテ、看護士の日誌、介護施設の入所記録、介護保険の要介護度認定の記録など、遺言者の状況を客観的に記録した資料から、総合的に判断されます。

特別受益に含まれるものは、持参金・嫁入り道具・支度金・住宅の購入資金・不動産の贈与・高額な学費・事業の資金援助。

相続税のまったくかからない財産額5000万円以下の家庭からの調停の申し立ての割合が全体の75%。相続税のほとんどかからない家庭からの申立ての割合まで含めると、全体の90%近くを占めているのです。

ご自身の保有財産について、生前に保有財産の一覧表を作成し、年1回程度更新しておくことをお勧めします。

父が、長男に自宅を相続させる代わりに、次男と三男を保険金の受取人にしていた時は、生命保険金を受け取れるだけでなく、長男に遺留分の請求ができることになってしまう。

遺産分割協議を始める以前に、介護した人の心を踏みにじるような一言で、話し合いが紛糾し、その結果、遺産分割どころか兄弟の縁が切れてしまうこともあるのです。

介護費用はできるだけ記録を残しておきましょう。介護費用専用の銀行口座を作り、兄弟同士同意の上、親の口座から預金の一部を移します。

死因贈与でもらう人は、財産が不動産のときは、あげる人の承諾を得れば、生前に所有権移転の仮登記も行うこともできるのです。

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もめないようにするためには、遺言は必要ですね。
私の個人的な考えは、「不動産は住んでいる人が相続する。それ以外の金融資産を法定相続分で分けるが、家の維持費をある程度、別に保管しておく」というものです。
それをきちんと遺言で書いておく!
どうしても、書き方が分からない時は一言!
「仲良く分けろ!もめたら化けて出る!」
この遺言があれば、きっともめないでしょう(笑)

セミナーや相談をする時に、使えるフレーズが満載です!
ぜひチェックしてみてください。

必ずもめる相続の話(東洋経済新報社)著者:福田真弓